【3,000万あればOK】公務員がFIREするのに必要な金額【根拠を解説】

FIRE
・今の貯金でFIREできるか不安
1億円必要って聞くけど、本当?
・公務員には無理じゃないかな、、

FIREに必要な金額は人によって異なります。

1億円でも足りない、5,000万は必要などとネットには書かれていますが、きちんとした根拠があり、不安を感じない金額を用意しないと、いくら貯めても心配でFIREできません。

私も以前はいくら貯金しても不安でしたが、本気でFIREを目指して書籍やブログ等で勉強を始め、何度もシミュレーションを重ねた結果、不安なく納得できる金額を定めることが出来ました。

根拠と納得感のある金額を出せると、FIREへの不安が減りFIREの実現性が高まります。

この記事では、公務員がFIREするのに必要な金額とその根拠を徹底解説します。

結論を言うと、FIRE後も週3日働けば、3,000万円あれば余裕を持ってFIREできます。現在貯金ゼロでも約10年で準備可能です。

私のような普通の公務員でも実現可能な金額なので、FIREしたいけどできるか不安な人はぜひ読んでみて下さい。

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FIRE達成に必要な金額

FIRE達成に必要な金額は、年間生活費の25倍です。これは米国の大学が研究した「4%ルール」に基づいています。

公務員が30代〜40代までに現実的に貯められるのは3,000万〜4,000万円です。この範囲でFIREできる方法を考えていきます。

以下、詳しく説明します。

必要な資金は年間生活費の25倍

FIREに必要な金額は年間生活費の25倍です。

毎月の生活費が20万、年間生活費が240万なら、240万×25=6,000万円です。

毎月の生活費 年間生活費
FIREに必要な金額
10万 120万 3,000万
15万 180万 4,500万
20万 240万 6,000万
25万 300万 7,500万

25倍の根拠は「4%ルール」によるものです。

FIREの基本「4%ルール」とは?

「4%ルール」とは、生活費を年4%の投資収益で賄えば、資産を減らさず暮らしていけるという考え方です。

逆算すると、生活費の25倍の資産が必要になります。

例)
6,000万を年4%で運用した投資収益:6,000万×4%=240万
240万の25倍:240万×25=6,000万

「4%ルール」は、1998年に米国のトリニティ大学が発表した研究結果に基づいています。

米国株価の平均成長率(7%)から物価上昇率(3%)を差し引いた4%の投資リターンが得られると想定。4%の運用益で生活すれば、30年以上経過しても資産がなくなる確率は非常に低いとした研究。

米国と日本では株価や物価上昇率が異なりますが、運用益の範囲で生活できれば資産を減らさずFIREを達成できます。

公務員が現実的に貯められる金額

公務員は年収が高くはないので、貯められるお金には限度があります。

投資リターン4%で運用した場合、5年〜30年で貯められる金額は下表のとおりです。

年間貯蓄額 5年 10年 15年 20年 25年 30年
50万 270万 610万 1,000万 1,500万 2,100万 2,900万
100万 550万 1,200万 2,000万 3,000万 4,300万 5,800万
150万 830万 1800万 3,000万 4,600万 6,400万 8,700万
200万 1,100万 2,500万 4,100万 6,100万 8,600万 1億1,500万

時間をかければ5,000万〜1億円以上貯めるのも可能ですが、FIRE達成までの期間が長くなり現実的ではありません。

年100万以上貯蓄したとして、30代〜40代までに貯められるのは3,000万円〜4,000万円が限度と言えそうです。

公務員には「サイドFIRE」がおすすめ

4%ルールで計算するとFIREには多くの金額が必要なことが分かります。

総務省の家計調査(2021年)によると、単身生活者の生活費は月約15万円、年間で180万円です。平均的な生活でも4,500万円が必要となり、貯めるには厳しい金額になります。

(参考)総務省統計-家計調査

そこで、FIRE達成したい公務員におすすめなのが、サイドFIREです。

サイドFIREとは、FIRE後も少し働いて収入を得ながら生活するFIREのやり方です。

サイドFIREに必要な金額

サイドFIREは、FIRE後に働く分だけ必要金額が少なくなります。

FIRE後に手取りで月5万/月10万を稼ぐ場合、必要金額はそれぞれ下表のとおりです。

毎月の生活費
年間生活費
FIREに必要な金額
月5万収入 月10万収入
10万 120万 1,500万 0
15万 180万 3,000万 1,500万
20万 240万 4,500万 3,000万
25万 300万 6,000万 4,500万

※毎月の生活費15万円、手取り収入5万の場合、(15万ー5万)×12月×25=3,000万必要

全体的に公務員でも貯められる金額に減りました。

月5万の手取り収入を得るには、週2日の労働が必要です。月10万円だと週4日になります。
(時給1,000円×1日8時間、手取り75%で計算)

FIRE後にどのくらいの労働を許容できるかにより必要額が変わってきます。

サイドFIREのメリット

FIRE後は一切働きたくない人もいると思いますが、サイドFIREには必要資金が少なくなる以外のメリットがあります。

運用益が減っても労働でカバーできる

FIREは年4%の運用益を前提にしていますが、不景気で運用益が下がることもあり得ます。

サイドFIREなら、運用益が下がっても一時的に労働時間を増やしてカバーできます。

完全FIREで労働から離れると、体力的にも精神的にも再就職が難しいです

社会との繋がりを維持できる

仕事を辞めると人との関わりが減ります。FIRE達成者の中には、孤独が辛くて後悔した、という方も見られます。

社会との繋がりを維持するために、働き続ける方が失敗するリスクが少ないです。

余裕を持ったサイドFIREに必要な金額は3,000万

ここまで、FIRE資金の基本的な考え方をご説明しました。

月の支出を15万に抑え、FIRE後も毎月10万稼げば、計算上は1,500万円でサイドFIRE可能です。

しかし、リスクを抑え余裕を持ってサイドFIREするには、FIRE後の急な出費や運用益の減少に対応できる金額を考える必要があります。

具体的には、

・生活費は月15万、FIRE収入は月8万
・予備費として200万用意
運用益3%で必要額を算出
以下、詳しく説明していきます。

生活費は月15万、FIRE後の収入は月8万

生活費は、労働収入で賄える範囲にしておくべきです。

運用益がゼロになっても労働収入で賄えるレベルにするには、生活費月15万以下、FIRE後の手取り収入月8万が最適です。

週6日働けば生活費を全額稼げます。そのような状況になる確率は低いですが、最悪のケースを想定しておくと心理的に安心です。

予備費として200万円用意

FIREは投資元本を減らさないことが大前提です。しかし、病気で働けなくなるなど、投資元本が減る事態も起こり得ます。

そこで、生活費の1年分を予備費として用意しましょう。

月の生活費15万で約200万あれば、1年働けなくても投資元本を減らさず生活できます。

4%でなく3%ルールで想定

FIREは4%ルールを基本としますが、毎年4%の運用益が出るとは限りません。投資リスクを下げるため、少し低めの3%で計算してみます。

3%の場合、FIREに必要な金額は年間生活費の33倍になります。

月の生活費15万、FIRE後に手取り8万円稼ぐ場合、FIREに必要な金額は

(15万ー8万)×12月×33倍=2,772万

これに予備費の200万円プラスし、

2,772万(投資元本)+200万(予備費)=約3,000万

3,000万円を用意すれば、投資リスクを抑え余裕をもったサイドFIREをすることができます。

【年収別】3,000万貯めるのに必要な期間

月の生活費15万、年間生活費180万とした場合、3,000万貯めるのに必要な期間は、手取り年収別・投資リターン別でこのようになります。

手取り年収
貯蓄額
投資リターン
0% 4% 6%
300万 120万 25年 21年 16年
400万 220万 14年 11年 10年
500万 320万 10年 9年 8年

公務員の年収は少しずつ上がるので、生活費を上げなければ貯蓄額は増えていきます。

30代前半で手取り年収400万あり、投資リターン4%で運用できれば、約10年で3,000万円を準備可能です。

FIREに必要な資金を作る方法

FIREに必要な金額が定まったら、目標に向かってお金を増やしていきましょう。

必要資金を作る方法は、

生活費を下げる
コツコツ投資する
収入を上げる

生活費を下げる

FIRE達成には生活費を下げることが最重要です。

以下のコツを踏まえれば、生活費を月15万円以下に抑えられます。

・安い公務員宿舎に住む
医療保険を解約
・TVを捨ててNHN受信料を解約
は持たない
格安スマホに代える
・コンタクトから眼鏡にする
・モノを持たずシンプルに生活する

コツコツ投資する

FIREは投資の運用益で生活することが大前提なので、投資は必須です。

安定した収入がある公務員は、積立投資で毎月コツコツ投資していくのが向いています。

年4%のリターンを得るには、投資信託米国ETF株がおすすめです。

投資信託(全世界株バランス型)【積立NISAを利用】
米国ETF(高配当株)
買付手数料が無料のモノを選ぶ【SBI証券、楽天証券がおすすめ】

収入を上げる

収入が増えれば、より短い期間でFIRE達成できます。

公務員が収入を上げる方法は、

健康で働き続ける
②実績を上げて特別昇給を目指す
残業代で稼ぐ
転職する
副業で稼ぐ

①は、公務員は毎年少しずつ年収が増えるので、健康で働き続ければそのうちFIRE必要額がたまります。

②は、業務の成績が優秀であれば特別昇給を受け年収を増やせます。資格を取るなどして能力を上げましょう。
【参考記事】 【厳選】公務員のスキルアップに役立つ資格6選【異動、転職に有利】

③は、収入は増えますが激務のストレスで支出も増えるので、あまりおすすめしません。
【参考記事】【公務員】激務部署で残業するとFIREが遠のく【4つの理由】

④は、公務員でも資格や実務経験があれば有利な転職が出来ます。

⑤は、公務員は副業禁止ですが、収益化せずスキルを磨き、収益の目処が立ったら独立・転職を検討するのが現実的です。

まとめ:公務員がFIREするのに必要な金額

・FIRE達成の必要金額は「年間生活費の25倍
・公務員はFIRE後も少し働く「サイドFIRE」がおすすめ
・余裕を持ったサイドFIREは「3,000万円」あればOK
生活費やFIRE後の収入をきちんと考えれば、FIREは普通の公務員でも十分達成可能です。
1億円、5,000万円という数字に惑わされず、自分に必要な金額を理解し、FIREに向けて計画的に資産を作っていきましょう。

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