・年収300万台の公務員でもFIREできるのかな?
収入のうち貯蓄に回す割合=貯蓄率は、FIRE達成に最も重要な要素です。
必要な貯蓄率を理解し正しく家計管理すれば、収入が少ない公務員でもFIREできます。貯蓄率を意識せずやみくもに残業や節約してもストレスになるだけです。
この記事では、FIREを目指す公務員の私が考察した、FIRE達成に必要な貯蓄率と理想の家計簿について解説します。
年収300万円台の公務員でも実現できるので、参考にしてください。
FIRE達成に必要な貯蓄率
普通の公務員がFIREする場合、FIRE後も少し働くサイドFIREが現実的です。
貯蓄率を考えるにあたり、まずは年間生活費、FIRE後の年間労働収入(週3日アルバイト、月5万のブログ収入など)を想定して下さい。
※詳しくはこちらの記事をご覧ください。
貯蓄率とFIRE達成までの年数
貯蓄率とFIRE達成までの年数は下表のとおりです(投資リターン4%とした場合)。
貯蓄率
|
FIRE達成までの年数 | |
FIRE後 労働なし |
FIRE後 労働あり※ |
|
40% | 23年 | 15年 |
50% | 18年 | 11年 |
60% | 13年 | 8年 |
70% | 9年 | 5年 |
※「FIRE後に労働あり」は、FIRE後に必要な生活費の半分を労働収入でまかなう場合の年数です
FIRE達成までの年数は年収に関わらず同じになります。年収が低くても一定の貯蓄率を維持できればFIRE可能です。
貯蓄率を上げれば早くFIREできますが、その分生活費も低くしないといけません。
必要な貯蓄率は、自分が維持できる生活費から考えるのが現実的です。
貯蓄率は最低50%以上が目安
上の表に手取り年収と貯蓄率ごとの年間生活費を追記しました。
貯蓄率
|
FIRE達成年数 | 手取り年収ごとの年間生活費 | ||||
FIRE後 労働あり |
FIRE後 労働あり |
300万 | 400万 | 500万 | 600万 | |
40% | 23年 | 15年 | 180 | 240 | 300 | 360 |
50% | 18年 | 11年 | 150 | 200 | 250 | 300 |
60% | 13年 | 8年 | 120 | 160 | 200 | 240 |
70% | 9年 | 5年 | 90 | 120 | 150 | 180 |
※手取り年収400万で貯蓄率が50%なら、年間生活費は400万ー(400万×50%)=200万
公務員が上手に節約すれば、年間生活費150万〜200万(月12〜16万)に抑えられます。(詳しくはこの後『理想の家計簿』で解説します)
表の色付きが年間生活費150万〜200万の範囲です。年収300万円台でも貯蓄率50%を達成でき11年でFIREできることが分かります。
まずは貯蓄率50%を目指し年収が上がったら60%、70%と上げていけば、10年未満でサイドFIRE可能です。
公務員が貯蓄率50%以上を達成する方法
早くFIRE達成するには、収入を増やし貯蓄率を50%から60、70%へ上げていく必要があります。
公務員が収入を上げる方法は、①生活費を上げず長く働く、②残業代で稼ぐ、③特別昇給するです。
生活費を上げず長く働く
公務員は毎年少しずつ年収が上がるので、生活費を上げずに長く働けば、自然に貯蓄率も上がります。
・20代:300〜400万
・30代:400〜500万
・40代:500〜600万
20代のうちから貯蓄率50%以上を維持できれば、30代でサイドFIREも十分可能です。
年収が自然に上がるのは公務員の大きなメリット。FIREできるまで健康で働き続けることも一つの方法です。
残業代で稼ぐ
副業できない公務員が手っ取り早く収入を上げる方法は残業ですが、あまりおすすめしません。
残業すると必ず生活費が上がります(コンビニ通い、ストレス発散の無駄遣い等)。
一度上がった生活費を落とすのは難しいので、長い目で見ると貯蓄率が下がりFIREが遠のきます。
残業代で稼ぎたいなら、無駄遣いしない強い意志が必要です。
特別昇給する
公務員は、勤務成績が優秀と評価されたら通常より給料が上がります(特別昇給)。
特別昇給で上がる金額は、給与・賞与を合わせて年10〜15万ほど。
業務に活かせる資格を取るなどして能力と実績をアピールし、特別昇給を目指すのも収入を上げる方法です。
貯蓄率50%以上を達成する理想の家計簿
貯蓄率50%以上を達成するには、上手な節約と家計管理が必須です。
私は手取り年収400万で貯蓄率70%を達成していますが、私が実践している貯蓄率50%以上を達成する理想の家計簿はこのようになります。
項目 | 支出額/月 |
家賃 | 40,000 |
光熱水道費 | 7,000 |
スマホ代 | 3,000 |
食費・日用品費 | 30,000 |
娯楽・交際費 | 20,000 |
特別費 | 30,000 |
合 計 | 130,000 |
月13万円で生活すると貯蓄率は、手取り年収300万で約50%、400万で約60%、500万で約70%となります。
以下のポイントを抑えて生活すれば、十分達成可能な金額です。
家賃:40,000円
貯蓄率に最も影響するのが家賃です。40,000円以内には抑えましょう。
東京など家賃が高い所に住む場合、絶対に公務員宿舎に入りましょう。23区内でも2万円程度で入居できます。
安い公務員宿舎は公務員のメリットなので、最大限活かしましょう。
光熱水道費:7,000円
一人暮らしの場合、光熱水道費の節約は費用対効果がよくありません。
エアコンを我慢しても削減できるのは数百円なので、無理に節約しなくて大丈夫です。
スマホ代:3,000円
スマホは格安スマホに替えましょう。
おすすめは楽天モバイル。20GB以上でどれだけ使っても月3,278円(税込み)とお得です。
私はWifiを使用せず、楽天モバイルのテザリングだけでPC使用やテレワークもやっていますが、問題なく快適です。
食費・日用品費:30,000円
食費はコンビニを利用しない、水筒を持ち歩く、など地道な節約で支出を抑えられます。
日用品費は工夫すれば買う種類と頻度を減らせます。(例:ハンドソープとボディソープを固形石鹸に変える)
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
日用品は節約すれば月平均1,000円程度に抑えられるので、食費と併せて管理するのをおすすめします。
娯楽・交際費:20,000円
娯楽・交際費は趣味や人との外食費など、一番メリハリが必要な項目です。
本は買わず図書館で借りる、ディナーよりランチなど、工夫すれば我慢せず支出を抑えることができます。
気乗りしない飲み会等は断って、好きなことにお金を使いましょう。
特別費:30,000円
特別費は年数回の支出のために確保しておく費用です。旅行代、服飾費、医療費、冠婚葬祭費、家具家電の購入など。
毎月3万、年間36万程度に抑えましょう。
年収が上がって余裕ができれば、特別費を増やしていざという時の予備費にしておくのをおすすめします。
まとめ:理想の家計簿で貯蓄率50%以上を目指そう
FIRE達成には、貯蓄率50%以上が目安です。
・年収が上がるにつれて60%、70%と上げていけば10年以内にサイドFIRE可能
・理想の家計簿は月の生活費13万円
・節約はメリハリをつける
家計簿管理にはアプリが便利です。
『マネーフォワード』はクレジットカードや銀行、証券口座と連携でき、自動で収入・支出を確認できます。
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